チュニジアのワイン醸造所(ワイナリー)訪問記

*チュニジア国には輸出を予定しているワイナリー(社)が17社あります(2009年9月時点)。
*そのうち5社を訪問し、さらに2社と面談する機会を得ました。

  • A社は2002年に開業した中規模ワイナリー
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  • B社は家族経営のワイナリー
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  • C社はコングロマリットの大規模社
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  • D社はフランス資本傘下の食品総合会社
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E社はスピリッツ専門社でした。また面談した2社は古参のワイナリーで、どちらも多数のワインアイテムを持っていました。

全体の印象

  1. 何より印象深いのは、地中海ワインの軽快な印象ではなく、しっかりとしたボルドータイプのワインが作られていることです。
  2. いずれのワイナリーも最新式の設備投資が行われて、コンピューター制御された最新機械を所有する上に、熟練した製造責任者を配置している。この水準は、豪州やニュージーランドの平均を越えると見受けられました。
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  1. 国際水準に伍したレベルだし、ラベルやボトルの印象も国際競争を前提にしています。
  2. 国際品種のブドウだけではなく、チュニジア国の固有品種によるワイン作りも行っています。
  3. ワインのアイテムも赤、ロゼ、白ワインと多数揃っているのが印象的でした。

ワイン作りの概況

  1. チュニジアは歴史的な変遷の中で、禁酒を旨とするイスラム教国ですが、ワイン作りは古代ローマを上回る歴史を持つといわれています。今でも「ワインの都」といわれるグロンバリアには、2000年を越えるブドウの原種があるといいます。
  2. 最後の宗主国がフランスだった影響があり、同国独自のAOCを持ち、政府がワイン作りを有力な輸出振興策として奨励しています。
  3. 国内では海外のワインを輸入、販売していません。国内産業保護の観点もあるし国民が飲酒しない環境だからと思われます。
  4. 年間醸造量は480,000hl(2005年)。これは2009年のフランスの醸造量の1/100に相当します。バルク貯蔵が62%。ボトルワインは29%です。
  5. 60〜70%はロゼワインで、25〜35%が赤ワイン、5〜10%が白ワインの比率です。
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  1. 年間醸造料の70%がAOCワインの管理を受け、うち20%が1er Cru(First Vintage)の評価を得ています。
  2. 主なワイン産地は7地域。とくにグロンバリア(Grombalia)地域は1987年、ローマで開催されたOIV(国際ワイン醸造機構(仮称))において、国際ワイン醸造都市の宣言を行いました。
  3. 2005年次の統計において、過去10年で輸出は86.6%上昇しています。
    * 輸出国は25カ国あり、フランス、モロッコ、ドイツ、イタリアを筆頭に、カナダ、スイス、ベルギー、ロシア等が並びガーナ、シエラ・レオーネ、リベリア、ブルキナ・ファソ、コンゴ等のアフリカ国も含まれる。
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チュニジアの公用語はアラビア語ですが、最後の宗主国がフランスだった関係でフランス語もよく使われています。英語はあいにくまず役に立ちません。ワインに造詣が深い諸氏には、フランス語でのワイン用語が役立ちます。またフランス同様にワインがAOC(原産地表示)で管理されているので、分かりやすいでしょう。

チュニジアは秘められたワインの醸造国です。ぜひ一度足を運ばれてはいかがでしょうか。その際は日程に余裕を持って、悠久の歴史さらに贅沢なリゾート地としてのチュニジアの魅力も十分堪能されることをお奨めします。

(統計の出典:The Tunisian Export Promotion Center。数値は2005年です)

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