春山菜のパスタ ミモザ風


全国で、山菜料理は郷土料理として長い間伝えられています。もともと山菜は、野菜の少ない季節や、凶作などによる飢饉のときに、すぐに底をつく農作物の代わりとして用いられてきた貴重な食糧でした。すなわち山菜料理は、そもそもは飢餓を救う必要性から生まれたものでした。しかし、農作物の十分に得られるようになった現代では、それだけにはとどまらず、その地域性を十分に反映し、みごとな郷土料理として各地に息づいています。さらに最近では料理のジャンルにこだわらず、洗練された料理として、皿を彩っているのも見かけます。
山菜はもともと自生しているものだけに、栽培されている野菜と違い、滋養強壮効果があるとされています。山菜特有の渋みや苦味も、大人になってからわかる味ですね。
渋みや苦味のもとの「アク」は、茹でこぼしをしたり、油を使う調理法によって気にならなくなります。また、油を一緒に摂ることによって、ビタミンAの吸収がよくなります。しかし、最近スーパーで売られている山菜は、栽培されているものも多く、一度茹でると、山菜本来の香りや旨みまでなくなってしまう場合もあります。手に入った山菜の様子(?)をみながら、調理法を検討してみてはいかがでしょう?

| 春山菜のパスタ ミモザ風 |

●栄養価●

(1人分)
エネルギー 743kcal

●材料・分量(2人分)●

〈生パスタ(オレキエッテ)〉  

 

薄力粉 

50g

強力粉

50g

ぬるま湯 

75cc

 

 

たらの芽

50g

ふきのとう

50g

ゆでたけのこ

100g

菜の花

100g

固ゆで卵 

1個(50g)

オリーヴオイル

大さじ3(36g)

にんにく 

2片

鷹のつめ

2本

アンチョビ 

20g

塩・こしょう

少々

クレソン

20g

●作り方●

  1. パスタ生地を作る。ボウルに薄力粉と強力粉を入れ、ぬるま湯を一気に入れる。最初はフォークで混ぜる。粉が水分を吸ったら、手でよくこねる。このときに水分が足りないようなら少し加える。なめらかな生地になったら、ラップで包み、しばらく置いておく。
  2. たらの芽は下のはかまの部分を掃除する。菜の花とゆでたけのこは食べやすい大きさに切っておく。ふきのとうは、下の部分に十文字に軽く切り込みを入れる。
  3. にんにくは芯を抜いて半分に切る。鷹のつめは種を抜いておく。アンチョビは軽く包丁でたたいておく。
  4. パスタ生地を縦長に切り、直径1cm程度のひも状にのばす。長さ2cmほどに切り、上から指で真ん中を押さえて、オレキエッテの形をつくる。
  5. フライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹のつめを入れ、火にかける。一方でたっぷりの湯でパスタを茹でる。パスタが茹で上がる少し前に、菜の花を入れ、一緒に茹で上げる。
  6. にんにくの香りが立ったら、にんにくと鷹のつめを取り出し、アンチョビを加える。たけのこ、たらの芽、ふきのとうを入れ、軽く炒める。
  7. 茹で上がったパスタと菜の花を加え、さらにパスタの茹で汁も少し加え絡める。味をみて、足りなければ塩・こしょうをする。
  8. 皿に盛り付け、みじん切りにしたゆで卵と、食べやすい大きさに切ったクレソンを飾る。

●ポイント・コメント●

生パスタがもちもちして美味しいのですが、時間がなければ乾燥パスタでも美味しくできます。「オレキエッテ」とは「小さな耳」の意味。でも、うまく耳の形にならなくて、すいとん状態でも、ソースと絡まって美味しいですよ!ふきのとうはほろ苦さが今月のワインととても相性が良いので、ぜひ使ってください!

Chablis 2002 Le Minerale (シャブリ・ル・ミネラル)

レモンイエローで透明感のある色合い。蜂蜜のような甘い香り、ハーブやフルーツコンポート、ドライフルーツの濃縮した香りを感じ、厚みのあるイメージが広がる。‘Le Minerale’ミネラルという名前が現すとおり、たっぷりとしたミネラルが味わいのバックボーンとなり、しっかりとした構成をなしている。
バランスの良い甘みと酸味がさらに味わいを大きく感じさせる。ボリュームのあるフルボディの白ワインだが、料理と合わせると日本酒的な役割を果たすのには驚いた。
「マリアージュ」というよりも「マスキング」と言った方が表現としてはぴったりとくる。つまり混ざり合うのではなくワインで料理を包み込んでしまう感覚だ。次の一口への余韻としてワインの余韻が残り、料理を誘う。強すぎる酸味甘味は一切なく、緩やかなカーブでもって舌の上で味わいを構築してゆくような、そんな不思議なワインだ。
緩やかなカーブを描くイメージの味わいがあるこのワインには、苦味や塩味がうまく寄り添う。今回のお料理の『春山菜のパスタ ミモザ風』の苦味がピシッと引き締め役を担っており、ワインが数倍おいしくなった。

作成:管理栄養士
宮川純子

宮川 純子 Junko Miyakawa
熊本県立大学生活科学部食物栄養学科卒業。
熊本大学大学院教育学部家庭科教育学科食物学専攻修了。
埼玉県上級職員栄養士として
埼玉県精神保健センター、埼玉県草加保健所勤務。
退職後フリーの管理栄養士として病院や保健相談所の栄養指導業務に携わる。
2004年4月より、某女子大学の管理栄養士養成専攻で助手として勤務。
管理栄養士、教育学修士、中学校・高等学校家庭科教諭専修免許取得、調理師、ワインエキスパート。

シニア・ワインアドバイザー
高橋珠子

高橋 珠子 Tamako Takahashi
獨協大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、家業の酒屋に従事し、ワインに目覚める。'99年に(社)日本ソムリエ協会公認ワインアドバイザー取得。’05年5月シニア・ワインアドバイザー資格取得。現在東京都大田区在住の主婦4年生。ワインスクールでのアルバイト、試飲販売等でワイン業界の底辺をうろうろ活躍中。幼少の頃からお酒に親しみ、清酒の包装紙でぬり絵をし、ビール箱群はジャングルジム替り、初めてのカクテルは7歳のときに自分で作った抹茶ミルク。将来は笑いと癒しの食事処の経営を夢見ている。

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