ワイン入門

Part3 ワインは数が多くて難しい?

 学生時代、あるいは社会人となった当初を思い返してみてください。初めてのクラス、会社に入ったときは皆が同じ顔に見え、他人が偉く見え、どうやって馴染んでよいのか不安になりませんでしたか。初めは名前を覚えようと必死だったはずです。昔馴染みがいればしめたモノで、そう親しくなかったにもかかわらず、先ずは手近なところから友人が生まれます。そのうちに紹介された友人と気が合ったり、妙に印象に残ったり、たまに会うと愉しいものの滅多に会えなかったり、気難しい友やただひたすら尊敬に値する友、金がかかる友、一度会ってじっこんの仲になる友、二度と会いたくもない者、これらの繰り返しで過ごしてきた覚えがありませんか。

 

 ワインも同じだと思ってください。最初から名前、ラベル、産地、年号、さらに味などを覚えなければならないなどと思わず、いずれ自然と身に付いてくるという経験則を信じて、焦らず手近なところから始めてみましょう。

 

身近にワインに親しい人がいればしめたモノ。まずは助言に従って選んでみるとよいでしょう。ラベルの見方を教えてもらうだけでも、大助かりです。できれば同じような造り手、同じ産地、年代のものに絞り込みましょう。
その中から自分が気に入ったものが出てきませんか。香りや色合い、味、価格の面で印象に残ったワインと出会ったら、それを覚えていてお店で同じ銘柄のものを選択するようにしましょう。やがて自然にそこから発展していくご自分が分かるはずです。

 

知り合いの方がやたらアレもコレも、高いもの、有名なものばかりを勧めるようなら、少し間をおいてよいかもしれません。あなたに必要なことは、数を増やすことではなく、知識をひけらかすことでもなく、生涯を通じた親しい友人と出会うことですから。

 

主役はあくまでもあなたです。あなたの舌、味覚を楽天的に信じることです。他人があれこれ言っていても、また資格を持ったような人がテレビやメディアで批評していても、その人の指摘した部分は自分ではこういう味覚、感じ方になるのだ、と置き換えればよいのです。
実際、ワインアドヴァイザーやソムリエの資格を持っていても、自分でワインや食事との調和などを判断するときは、すぐに確信など持てるのではなく、自分の知識から一つ一つ消去して、なるべく無難な選択にたどり着いているものなのです。

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